妄想 デート
君との約束の時間が刻々と近づき私の鼓動が早くなるのを感じて
車をパーキングに停めた
君の働くオフィスビルに急いで向かった
今日はランチを一緒にする約束をしていた
何っ、食べる
なんでもいいとゆう君を私は景色の綺麗な所へ誘った
この上階にあるから行こう
西に天保山の観覧車と大阪湾が見える席に着いた
変わりゆく梅田の街を見ながらのランチで会話が弾んでいた
ランチも終わり、二人きりのエレベーターの中で
外の景色を見ながら6気筒のエンジンみたいだねって冗談で笑っていた
キスをしたかは想像に任せよう
仕事に帰る君と別れぎわに
用意していたコスモスの花 一輪を渡した
喜ぶ君の顔が見たくて
今夜、神戸の私のマンションまで送ってほしいとの君の問いかけに
私は頷いていた
その夜、私は君を車で神戸まで送っていった
君のマンションに着いた
コーヒーでも入れるわ とゆう君の優しい言葉に
私は、今日は帰るよ
君も疲れてるだろっ、風邪をひくから部屋へ入ってと
帰りの車のバックミラーに、私を見送る君が見えた
さよならとつぶやく君の声も聞こえない
帰りの車の中
ラジオからナットキンコールのアンフォゲッタブルが流れていた
な訳ないやろっ!